会議での確認事項を以下にまとめます。ご参照下さい。
l COVID-19透析患者が立て続けに発生し、公立置賜総合病院のベッドが逼迫してしまった。現在の患者紹介フローでの運用が困難になってきた。
l 1例は重症化してしまい大学病院へ搬送された。
l 入院待機となるケースが出てくるかも知れない。置賜地区でも他地区と同様に、軽症であれば各施設で隔離透析を行いながら外来治療を開始する体制を検討して欲しい。
l 内服薬(ラゲブリオ)を処方する場合はwebを通して施設登録が必要。
l クリニックでのラゲブリオ在庫保有は現状難しい。土曜日でも拠点薬局で処方可能。患者宅へ届けてもらえる。
l 中和抗体(ゼビュディ)を使用する場合は、無床診療所は県(新型コロナワクチン接種総合企画課)を通して厚労省への申請が必要。認可まで約1週間かかる。病院の場合はゼビュディ登録センターへ直接申請が可能で2~3日で認可される。中和抗体治療を検討する施設は予め申請をしたほうが良い。
無床診療所が申請する場合は連携病院、連携医師の記載が必要になる。前日の15時までに予約をすると翌日には届く。
l 自院での治療が難しい場合には、公立置賜総合病院に点滴治療のみ依頼して自院で隔離透析を継続するパターンもあり。
l 現在、ゼビュディの備蓄は1病院3本までになっている。土日に患者が発生した場合、配備している病院でも投与に慎重になる。
l 陽性患者の隔離透析を行う場合、保健所で患者の動線など相談をすると良い。対応可能であれば保健所でアドバイスする。
l 保健所が置賜版COVID-19透析患者紹介フロー・マニュアルを作成する。
l 患者が重症化した場合には公立置賜総合病院で必ずバックアップします。
2022年3月15日
山形腎不全研究会 事務局
透析患者の感染者が増加し、拠点病院の病床が逼迫しています。村山・最上地区の患者紹介フローの見直しが必要になりました。村山・最上地区で透析患者のCOVID-19陽性者が出た場合のフローを以下に提示します。
l 村山・最上地区での患者発生時の透析施設のタスクは以下になります。
① 患者に入院用紹介状、透析条件等、持たせておく(いつ入院になっても良いように)。
② 患者情報を的確に共有するため日本透析医会患者報告用エクセルファイルも用いる。COVID-19と診断された時点で保健所報告と同時に、エクセルファイルの記載可能部分を埋めて管轄保健所と拠点病院担当医師にメールで送付する(紹介状とは別に)。
拠点病院医師アドレス: dr-ttakahashi@ypch.gr.jp
村山保健所アドレス: ymurayamaseishinkansen@pref.yamagata.jp
最上保健所アドレス: ymogamihofuku@pref.yamagata.jp
山形市保健所アドレス: seishin-hk@city.yamagata-yamagata.lg.jp
山形県新型コロナウイルス感染症患者受入調整本部: ykenfuku@pref.yamagata.jp
エクセルファイルダウンロードURL:
http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/03_info/doc/20220114_covid19_shourei_houkoku.xlsx
③ 病床逼迫のため入院待機となる場合は入院が決定するまで外来隔離透析を行う。
入院可能な場合でも、準備の兼ね合いで1、2回外来隔離透析を依頼される可能性がある。隔離透析の方法については以下の情報を参考に。
http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/03_info/doc/20200402_corona_virus_15.pdf
④ 待機期間中の患者の健康観察は各透析施設が行う(管轄保健所も健康観察を行っている)。拠点病院医師が待機患者治療施設と毎日連絡をとり患者情報を共有する(電話またはWeb会議)。その患者情報を元に拠点病院医師が入院の必要性を判断、対応する。軽症、無症状であれば外来治療継続をお願いする可能性がある。患者に持たせる紹介状等は適宜アップデートを。
⑤ 待機期間中に透析施設は内服薬、中和抗体投与を外来で開始してよい(積極的に投与したほうが良い)。内服薬剤(ラゲブリオ)は重点医療期間、各地区拠点薬局に配備してある。医師会、薬剤師会に問い合わせを。中和抗体製剤(セビュディ)を配備する場合は県に申請を。
⑥ 待機期間中のCTやレントゲン検査は必須ではない。SpO2 94%以下となる場合は悪化の兆候とみなし拠点病院と相談を。
ご協力をよろしくお願い致します。
2022年2月27日
文責:伊東 稔
会議で確認された事項を以下にまとめました。ご参照下さい。
l 透析患者のCOVID-19陽性患者が発生した場合のフローは地域によって変わってきている。以下のフローを参照して下さい。
村山・最上地区
陽性患者発生 → 保健所へ連絡 → 患者受入調整本部が入院調整 → 入院
※村山・最上地区のフローは変更。上段記事を参考に。
庄内地区
陽性患者発生 → 保健所へ連絡 → 透析施設と重点医療機関が直接相談のうえ入院調整 → 入院
置賜地区
陽性患者発生 → 保健所へ連絡 → 保健所が入院調整 → 入院
※地区(二次医療圏)を超えた入院先の確保が必要な場合は、患者受入調整本部で調整。
l 重点医療機関のベッド使用状況によっては、透析患者といえどもすぐに入院出来ない可能性がある。その場合、入院待機期間は各施設で隔離透析を行う必要がある。各施設で隔離透析を行う体制整備をお願いします。
入院待機期間に外来治療を行う場合、モラヌピラビル(ラゲブリオ)の投与が可能。重点医療機関、地域の主な薬局に薬がある。医師会、薬剤師会に問い合わせて下さい。
l 重点医療機関のベッドがひっ迫した場合、初期治療を入院で行い軽症であれば早期に退院として紹介元透析施設での外来隔離透析を依頼する可能性がある。そのための体制整備もご検討頂きたい。
l 濃厚接触者を重点医療機関に患者紹介した透析施設がある。重点医療機関のベッドを守るために濃厚接触者の隔離透析は各透析施設で行えるように体制整備して下さい。
l 重点医療機関への負担を軽減すること、地域の透析医療を守ることを念頭に各施設で出来ることを実践していきましょう。
l 必要に応じて今後もWeb会議を適宜開催します。
以上
全国的にCOVID-19透析患者が増加しています。2020年12月18日の日本透析医会の発表によれば累積COVID-19透析患者は475人で死亡例は66人となっています。致死率は約14%であり、日本全体のCOVID-19 患者の致死率に比べかなり高い数字です。幸い山形県ではCOVID-19 透析患者は発生していませんが、感染者が急速に増加しておりいつ透析患者の感染が出てもおかしくない状況です。
基本的に透析患者が新型コロナウイルスに感染した場合、入院治療が原則となります。しかし、大都市圏では感染者の爆発的増加に入院対応が追いつかず原則が崩れつつあります。
まず、各透析施設においては、すでに十分な感染対策を行っていることと思いますが、 患者指導を含む更なる感染対策の徹底をお願いいたします。特にこの流行期においては、患者および 医療従事者ともに、不要不急の会食や旅行などを控えるようにお願いいたします。
1.山形県でCOVID-19 透析患者が発生した場合。
原則として入院治療適応となります。山形県では山形県立中央病院、日本海総合病院、公立置賜総合病院、その他の協力医療機関においてCOVID-19 患者の受け入れをする方針になっています。しかしながら、各病院の受け入れ可能患者数は多くありません。また、透析患者専用の病床として確保されている訳ではないので各病院の病床占有状態によっては入院調整に時間を要する事態が懸念されます。何より各施設における感染対策の徹底が重要です。
透析施設におけるCOVID-19 対策に関する有効な情報について山形腎不全研究会ホームページからリンクがはってあるので適宜参照して下さい(https://yamajin.jimdofree.com/)。
2.COVID-19透析患者のフロー。
COVID-19透析患者が発生した場合の入院調整は、保健所および山形県受入調整本部が協議して入院先が決定されます。以下にフロー図を記します。
限られたリソースを有効に活用するために入院患者が退院基準に達した場合にはスムーズに紹介元透析施設に復帰させ感染症病床を空けることが重要になります。今後、感染者が発生した場合、紹介元の各透析施設では退院後の受け入れをスムースに行なうためのシミュレーションをお願いします。また、感染病床が逼迫してきた場合、入院調整に時間を要する可能性があります。その場合、入院先が決定するまでの間、自施設で透析を行わなければならないケースもあり得ます。大都市圏ではすでにそういう状況です。そういったケースではクラスター化を防ぐために個室隔離やゾーニングで透析を行なう準備が必要になります。具体的な方法については日本透析医会からのお知らせ(以下のリンク)を参照して下さい。
http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/03_info/doc/20200402_corona_virus_15.pdf
http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/03_info/doc/20201008_action_for_covid19_v5.pdf
文責:山形腎不全研究会会長 出川紀行
山形腎不全研究会事務局 伊東稔
2020年12月23日
新型コロナウイルス感染症例の報告が国内で相次いでいます。2020年3月1日、九州で透析患者にCOVID-19感染症が発症したという報告がありました。患者は感染症病棟に入院し隔離透析を受けており、幸い通院透析施設の他の患者やスタッフに感染者は出ていないようです。
山形県では今のところCOVID-19感染患者の報告は出ていません。しかし国内では感染拡大期への移行期にあると考えられており、この時期の感染拡大を抑え込むことは極めて重要になります。特に透析患者は基礎疾患を有しており、COVID-19に感染した場合には重症化するリスクが高いと考えられます。各透析施設では2009年の新型インフルエンザ対策ガイドライン(日本透析医学会・日本透析医会:http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/07_manual/doc/20081208_influenza.pdf)
に沿った感染対策を基本にされていると思われます。しかしCOVID-19は感染性が高いとされ有効な治療薬がないという特殊性からより一層の注意が必要となります。
現状における具体的な対策内容については日本透析医会が公表している「新型コロナウイルス感染症に対する透析施設での対応について」が大変参考になりますのでご参照下さい。URLを以下に示します。
http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/03_info/doc/20200218_corona_virus_3.pdf
http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/03_info/doc/20200226_corona_virus_4.pdf
http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/03_info/doc/20200303_corona_virus_5.pdf
http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/03_info/doc/20200304_corona_virus_6.pdf
基本的な対策として医療者・患者が標準予防策を遵守することが最も重要と考えられます。毎日の体温測定、うがい、手洗い、消毒、咳エチケット、クラスターを避ける行動、発熱時には直接来院せずに連絡を入れてもらう、付添者の健康管理など、啓発をお願い致します。
2020年3月5日
山形腎不全研究会
会長 出川紀行
矢吹病院腎不全対策室長
政金生人
出川紀行先生、政金生人先生よりCOVID-19対策として患者指導、啓発を徹底していきましょうという提言がなされました。
出川先生のお話の内容は以下PDFをご参照下さい。
政金先生からは、直接医師が患者に呼びかけることの重要性、様々な資材を用いて患者に情報提供していくことが有効であるとのお話がありました。
実際に政金先生が使用した患者指導用資材(清永会で使用したもの)をダウンロード出来るように、山形腎不全研究会ホームページ上(本ページ最下段参照)にリンクを作成しました。各ご施設で必要に応じ改訂して頂きご使用下さい。
wordファイル、power pointファイルは
矢吹病院ホームページからダウンロードしてください。
患者説明動画
矢吹チャンネル
Vol.121 新型コロナウイルス~見直そう、感染対策~ (R2.12.2)
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Vol.62 新型コロナウィルス~正しく感染予防~ (R2.2.28)